FXの自動売買に興味を持つ投資家の中にも、このような疑問を持っている方も少なくないはずです。今回は、FX自動売買システムをメリットデメリットで比較し、おすすめの自動売買システムを解説します。
FX自動売買システムの種類
比較項目 | 選択型のFX自動売買システム | インストール型のFX自動売買システム | リピート系発注機能のFX自動売買システム | 開発型のFX自動売買システム |
---|---|---|---|---|
代表的なトレードプラットフォーム | ミラートレーダー | MT4(メタトレーダー4) | iサイクル注文 ループイフダン トラリピ |
MT4(メタトレーダー4) シストレFX |
ストラテジー | はじめからストラテジーがインストールされていて選ぶだけ | 掲示板や販売サイトで売られているストラテジーを無料、有料で入手し、トレードプラットフォームに自分でインストールする | リピート注文の基本的なシステムは決まっていて、いくつかのカスタマイズできつ部分を自分で設定する | 自分のトレードルールを元に自分用のストラテジーを開発する |
ストラテジーの数 | 500~1000個 | 100,000個~ | 50~500個 | 自分で開発 |
ストラテジーの収益性 | 高い | 高い | 低い | 自分次第 |
メリット | ・ストラテジーを探してくる必要がない ・使い勝手が良く、トレードまでが簡単 |
・投資助言報酬が発生しない ・スプレッドが狭いFX業者が多い ・バックテストや開発機能を備えている ・ストラテジーの選択肢が広い |
・自分である程度の設定できる ・運用成績の良い設定から選ぶことも可能 ・裁量トレードと併用できる |
・自分の好きなようにストラテジーを開発できる ・自分のトレードスタイルを自動化可能 |
デメリット | ・投資助言報酬が発生する ・スプレッドが広い、公開されていない ・ストラテジーの選択肢が狭い ・自分で開発することができない |
・ストラテジーの数が多い分、玉石混交 ・ストラテジー選びのスキルが必要になる ・自分でストラテジーを探す必要がある ・ストラテジーは有料のものも多い |
・投資助言報酬が発生することもある ・スプレッドが広い、公開されていない ・ある程度の知識がないと設定に迷う ・リピートの方法がシンプルなので収益性が低い |
・開発するためにはある程度の開発スキルが必要 ・裁量トレードで収益を上げられてないとストラテジー化しても意味がない |
おすすめの方 | 初心者~中級者 | 初心者~上級者 | 中級者~上級者 | 上級者 |
1.選択型の自動売買システム
選択型のFX自動売買システムとは
を言います。
代表的なトレードプラットフォーム
ミラートレーダー
メリット
- ストラテジーを探してくる必要がない
- 使い勝手が良く、トレードまでが簡単
デメリット
- 投資助言報酬が発生することもある
- スプレッドが広い
- ストラテジーの選択肢が狭い
- 自分で開発することができない
2.インストール型のFX自動売買システム
インストール型のFX自動売買システムとは
を言います。
代表的なトレードプラットフォーム
MT4(メタトレーダー4)
メリット
- 投資助言報酬が発生しない
- スプレッドが狭いFX業者が多い
- バックテストや開発機能を備えている
- ストラテジーの選択肢が広い
デメリット
- 数が多い分、玉石混交
- ストラテジー選びのスキルが必要になる
- 自分でストラテジーを探す必要がある
- ストラテジーは有料のものも多い
3.リピート系発注機能の自動売買システム
リピート系発注機能の自動売買システムとは
を言います。
代表的なトレードプラットフォーム
iサイクル注文
ループイフダン
トラリピ
メリット
- 自分である程度の設定できる
- 運用成績の良い設定から選ぶことも可能
- 裁量トレードと併用できる
デメリット
- 投資助言報酬が発生することもある
- スプレッドが広い
- ある程度の知識がないと設定に迷う
- リピートの方法がシンプルなので収益性が低い
4.開発型の自動売買システム
開発型の自動売買システムとは
を言います。
代表的なトレードプラットフォーム
MT4(メタトレーダー4)
シストレFX
メリット
- 自分の好きなようにストラテジーを開発できる
- 自分のトレードスタイルを自動化可能
デメリット
- 開発するためにはある程度の開発スキルが必要
- 裁量トレードで収益を上げられてないとストラテジー化しても意味がない
FX自動売買システムの実績データ比較
MT4とミラートレーダーはストラテジーが同じ!?
2017年9月時点の「FX自動売買システム横断ストラテジー損益ランキング」を見てみると
FX自動売買システム横断ストラテジー損益ランキングは、3か月の運用成績順にすべての自動売買システムを収益率の高いにランキング化したものです。
システム名 | 調査対象 | 調査月 | ランキング | システム名 | 実現損益 |
---|---|---|---|---|---|
MT4 | テラス | 2017年9月 | 1位 | CrossPortfolio | 2,428,333円 |
ミラートレーダー | セントラルミラートレーダー | 2017年9月 | 2位 | CrossPortfolio | 2,428,333円 |
MT4 | テラス | 2017年9月 | 3位 | MileStone | 1,808,333円 |
ミラートレーダー | セントラルミラートレーダー | 2017年9月 | 4位 | MileStone | 1,808,333円 |
MT4 | テラス | 2017年9月 | 5位 | EasySwing ver1.0 | 1,741,667円 |
ミラートレーダー | セントラルミラートレーダー | 2017年9月 | 6位 | EasySwing ver1.0 | 1,741,667円 |
MT4 | テラス | 2017年9月 | 7位 | 5iveNations[USDJPY] | 1,646,667円 |
ミラートレーダー | セントラルミラートレーダー | 2017年9月 | 8位 | 5iveNations[USDJPY] | 1,646,667円 |
MT4 | テラス | 2017年9月 | 9位 | 5iveNations[EURJPY] | 1,430,000円 |
と「ミラートレーダー」と「MT4」で重複していることがわかります。
これはなぜかというと
セントラルミラートレーダーのストラテジープロバイダーを見てみると
EA販売サイト「fx-on」を運営している株式会社ゴゴジャン
世界的なストラテジープロバイダーTradency Inc.
が参加しています。
結局、MT4も、ミラートレーダーも、同じストラテジープロバイダーがストラテジーを供給しているのです。
だからこそ、収益率でランキング化したら、重複してしまうのです。
MT4とミラートレーダーはどちらを選ぶべき?
MT4とミラートレーダーがほぼ同じストラテジーだとしたら、どちらを選ぶべきなのでしょうか?
MT4でのFX自動売買の特徴
- 無料のEAもある
- 投資助言報酬がない
- スプレッドも裁量トレード時のスプレッドと同じ
- ミラートレーダーと同じストラテジーを選ぶなら購入する必要がある
- ストラテジーの数が多い
- チャートやインジケーターなど自分流にカスタマイズ可能
- 裁量トレードも併用できる
- 自分でストラテジーの開発もできる
ミラートレーダーでのFX自動売買の特徴
- すでに標準搭載されているので、投資家は「ストラテジーを選ぶだけ」
- 投資助言報酬が発生する(投資助言報酬がなくてもその分スプレッドが広い)
- ストラテジーの数が少ない
- 裁量トレードはできない
となっています。
大きなポイントは
「FX自動売買システム横断ストラテジー損益ランキング」のストラテジーを利用する場合には
- MT4はEA販売サイトで5,000円~30,000円で買わなければならない。
- ミラートレーダーは用意されているが投資助言報酬やスプレッドが広くなる。
という違いです。
- ストラテジー購入という形で先に支払うか?
- スプレッド or 投資助言報酬として都度の取引に対してコストを支払うか?
の違いなのです。
コスト面だけで見れば
月間の取引量が大きい投資家の場合
→ MT4の方がコスト安
月間の取引量が小さい投資家の場合
→ ミラートレーダーの方がコスト安
となります。
どのくらいかというと
シストレ24/インヴァスト証券
投資助言報酬:1円/1,000通貨
1日1000通貨の取引
- 年間コスト = 1日:1円 × 20日 × 12ヶ月 = 2,4000円
1日1万通貨の取引
- 年間コスト = 1日:10円 × 20日 × 12ヶ月 = 24,000円
1日2万通貨の取引
- 年間コスト = 1日:20円 × 20日 × 12ヶ月 = 48,000円
1日10万通貨の取引
- 年間コスト = 1日:100円 × 20日 × 12ヶ月 = 240,000円
EA販売サイト
- ランキング1位のEA「CrossPortfolio」:39,800円
ですから、
ということになります。
加えて
MT4であれば
- 無料のEAもある
- 世界中の投資家がEAを開発している
- 裁量トレードもできる
- 自分でストラテジーの開発もできる
- インジケーターなどチャート機能も豊富かつ、自分用にカスタマイズできる
のですから
逆に
リピート系発注のFX自動売買システムは収益性に乏しい
「FX自動売買システム横断ストラテジー損益ランキング」を見てみると
MT4/EA販売サイト「fx-on」の3ヶ月実現損益トップ10
※2017年9月時点
ランキング | システム名 | 実現損益 | 収益率 | 最大ドローダウン | 勝率 | PF |
---|---|---|---|---|---|---|
1位 | ナンピンなし、17年のバ… | 839,700円 | 24.0% | 14.0% | 84.6% | 4.30 |
2位 | Trend_Getter | 967,635円 | 14.6% | 20.6% | 91.8% | 3.36 |
3位 | HAPPY_with鬼神降臨 | 359,102円 | 15.1% | 8.1% | 29.6% | 1.42 |
4位 | EASY_BOWL | 363,294円 | 17.5% | 25.7% | 53.9% | 1.34 |
5位 | Forex_Earth_Robot | 327,125円 | 11.3% | 4.5% | 75.9% | 1.96 |
6位 | トレンド・サーファー Tr… | 310,900円 | 25.9% | 12.2% | 31.4% | 1.33 |
7位 | DANZON | 301,400円 | 21.2% | 10.7% | 73.5% | 1.48 |
8位 | どんどんasset+ | 314,609円 | 15.4% | 27.5% | 63.0% | 2.44 |
9位 | 極 Early Morning | 259,240円 | 21.8% | 10.7% | 94.7% | 3.60 |
10位 | Gewinn9 EURUSD | 259,196円 | 20.3% | 5.2% | 95.2% | 13.57 |
MT4/EA販売サイト「テラス」の3ヶ月実現損益トップ10
※2017年9月時点
ランキング | システム名 | 実現損益 | 収益率 | 最大ドローダウン | 勝率 | PF |
---|---|---|---|---|---|---|
1位 | CrossPortfolio | 2,428,333 | – | – | 64.00% | 1.28 |
2位 | MileStone | 1,808,333 | – | – | 61.00% | 1.40 |
3位 | EasySwing ver1.0 | 1,773,333 | – | – | 65.00% | 2.27 |
4位 | 5iveNations[USDJPY] | 1,646,667 | – | – | 41.00% | 1.31 |
5位 | 5iveNations[EURJPY] | 1,430,000 | – | – | 45.00% | 1.46 |
6位 | CraftManDreamSurfer | 1,365,000 | – | – | 47.00% | 1.96 |
7位 | CraftManGOLD-Dream | 979,167 | – | – | 40.00% | 1.62 |
8位 | Gaptrading窓埋-GBPUSD | 595,000 | – | – | 83.00% | 1.99 |
9位 | MysteriousFX_EURUSD | 550,000 | – | – | 85.00% | 1.65 |
10位 | XANTHIA | 530,833 | – | – | 48.00% | 1.77 |
iサイクル注文/外為オンラインの3ヶ月実現損益トップ5
※2017年9月時点
1位 | NZドル/円/買/20pips/1,000pips/ポジション数50 | 183,699円 |
2位 | ユーロ/米ドル/買/20pips/1,000pips/ポジション数49 | 179,228円 |
3位 | 豪ドル/円/買/20pips/1,000pips/ポジション数50 | 91,603円 |
4位 | NZドル/円/売/20pips/1,000pips/ポジション数50 | 44,363円 |
5位 | 豪ドル/円/売/20pips/1,000pips/ポジション数0 | 36,063円 |
トライオートFX/インヴァスト証券の3ヶ月実現損益トップ10
※2017年9月時点
ランキング | システム名 | 実現損益 |
---|---|---|
1位 | レンジ追尾_ユーロ/円_Aパーツ/EUR/JPY/ポジション数22本 | 236,815 |
2位 | レンジ追尾_ユーロ/豪ドル_Aパーツ/EUR/AUD/ポジション数22本 | 224,576 |
3位 | レンジ追尾_英ポンド/米ドル_Gパーツ/GBP/USD/ポジション数20本 | 173,929 |
4位 | レンジ追尾_スイスフラン/円_Cパーツ/CHF/JPY/ポジション数20本 | 173,500 |
5位 | レンジ追尾_米ドル/スイスフラン_Bパーツ/USD/CHF/ポジション数20本 | 137,593 |
6位 | レンジ追尾_NZドル/米ドル_Dパーツ/NZD/USD/ポジション数20本 | 134,212 |
7位 | レンジ追尾_ユーロ/英ポンド_Cパーツ/EUR/GBP/ポジション数20本 | 149,504 |
8位 | レンジ追尾_ドル/円_Dパーツ/USD/JPY/ポジション数20本 | 131,434 |
9位 | レンジ追尾_カナダドル/円_Fパーツ/CAD/JPY/ポジション数18本 | 111,797 |
10位 | レンジ追尾_豪ドル/NZドル_Aパーツ/AUD/NZD/ポジション数22本 | 70,996 |
リピート系発注機能のFX自動売買システムの3か月の実現損益のトップレベルの:15万円~25万円
という結果なのです。
リピート系発注機能のFX自動売買システムは
FX自動売買で儲けるためには
- MT4
- ミラートレーダー
- 開発型のFX自動売買システム
の方が良いのです。
まとめ
FX自動売買システムの種類には
- 選択型のFX自動売買システム
- インストール型のFX自動売買システム
- リピート系発注機能のFX自動売買システム
- 開発型のFX自動売買システム
があります。
どのシステムにもメリットデメリットがあるので、自分のトレードスタイル、トレードスキルに遭った自動売買システムを選ぶ必要があります。
MT4とミラートレーダーを比較すると
同じストラテジープロバイダーを利用しているのでストラテジーは同じものが利用できますが、費用の発生の仕方が違うのです。
- MT4 → 有料EAを購入する(初期コストが発生)
- ミラートレーダー → 投資助言報酬が発生(継続コストが発生)
という違いがあり、1日5000通貨~のトレードをするのであれば、MT4で有料EAを購入した方がコストが安くなるのです。
MT4には
- 無料のEAもある
- 世界中の投資家がEAを開発している
- 裁量トレードもできる
- 自分でストラテジーの開発もできる
- インジケーターなどチャート機能も豊富かつ、自分用にカスタマイズできる
という特徴があるので、ある程度のトレード経験がある方には、MT4がおすすめなのです。
また、リピート系発注機能のFX自動売買システムを見ると
- MT4やミラートレーダーの3か月の実現損益のトップレベルの:100万円~200万円
- リピート系発注機能のFX自動売買システムの3か月の実現損益のトップレベルの:15万円~25万円
と収益性が低いことがわかっているので、「FX自動売買システムで儲けたい。」と考えている方には、MT4やミラートレーダーがおすすめです。
「どれを選んでよいのか?わからない。」